11.黄茶 中国茶の講座 中国六大茶

水色の黄色、爽やかな味と高い香気を特徴とする「黄茶」の歴史は、「明代」の16世紀に始まるとされます。
「緑茶」の非発酵(不発酵)、「紅茶」の発酵(全発酵)、「黒茶」の後発酵に対して「黄茶」は「白茶」と並んで弱発酵といわれます。

本質的には「緑茶」に近いお茶で、「緑茶」の製造工程に「悶黄」という工程が追加されただけともいえます。
「紅茶」や「青茶」の発酵や半発酵は茶葉の自然発酵によっていますが、「黒茶」は茶葉の成分のカテコールの自然酸化によるもので、その度合いは「黒茶」に比べて軽いものです。

中国では「黄茶」に加工される原料茶葉の柔らかさにより、「黄大茶」と「黄小茶」に分類されます。
「黄大茶」は安徽省雪山、六安・金塞・岳西・や、湖北省の英山などの地域で作られるもの。
「黄小茶」は四川省の「蒙頂黄芽」、湖南省の「君山銀針」、湖北省の「遠安鹿苑」、浙江省の「平陽黄湯」等とされます。
これで見る限り「高級黄茶」が「黄小茶」、つまり柔らかい茶葉を原料としたものと思われます。
安徽省黄山

安徽省 黄山
2002年 藤井光江氏 撮影
12.黄茶の製造工程

黄茶の製造工程の概略は下記に記載しますが、ここでも「黄茶」各銘柄で最も特徴の出る工程が「悶黄」です。

殺青 ⇒ 揉捻 ⇒ 初こう ⇒ 攤涼 ⇒ 再こう ⇒ 悶黄 ⇒ 乾燥
                 たんりょう
「殺青」や「揉捻」はもうご存知でしょう。
「こう」は「こう焙」の「こう」で火をたいてあぶるという意味です。
「攤涼」とはあぶった茶葉を広げて冷ますとういう作業です。

海南省岳陽の「北港毛尖」の場合は工程順が異なり、「殺青」と「揉捻」を済まされた茶葉は最初の火入れの「初こう」で熱を加えて6割程度水分を飛ばし、火から下ろすと箕の上に広げられ、上から布を掛けて30分程放置して、カテロールの自然酸化を待つ「悶黄」を行います。
その後釜に戻すと二度目の火入れ「再こう」を行い、水分の8割程度を飛ばします。

最後に炭火で乾燥させて製品となります。この「黄茶」だけにある「悶黄」という工程は、例として出した「北港毛尖」の場合は30分程度ですが、浙江省の「平陽黄湯」の場合は二〜三日、湖南省の名品「君山銀針」の場合は、紙袋に詰めた茶葉を木箱に入れて二度に分けて行い、初回は48時間、二度目は24時間と念入りに行われます。

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